Enthought Canopy と Continum Anaconda

科学計算やデータ可視化のための python モジュールをひとまとめにして利用できる便利なパッケージで主なものには Enthought 社の Canopy Continum 社の Aanconda があるようです.どちらもよく使われるものや,データ入出力,処理,可視化のためのモジュールを一通りそろえています.どちらも無償,有償,アカデミック版(無償)がありますが,Canopy の方は入っているパッケージが違う,Anaconda の方は並列計算に対応した追加パッケージ (Anaconda Accelerate) の有無の違いがあります.

Matplotlib はもちろんどちらにも入っているのですが,Matplotlib の 3D 描画機能はまだ十分高機能とは言えないので,複雑なことがしたい場合は Mayavi2 の利用が勧められているようです(とはいっても簡単な 3D plot なら matplotlib で問題ないですが).

mplot3d FAQ (matplotlib の 3d plot の不具合)
http://matplotlib.org/mpl_toolkits/mplot3d/faq.html
 

しかし Mayavi の利用には VTK をインストールする必要があり,Windows では CMake だの C のコンパイラの準備だのと少し面倒.そこで Enthought 社の Canopy の有償もしくはアカデミック版なら Mayavi や VTK が もともと組み込まれているので,依存関係などを気にせずすぐに使えるようです.3次元での複雑なデータ可視化を python から行いたいなら Canopy でしょうか.

一方 Anaconda Accelerate の方は, python のコードからマルチコアや GPU に対応した並列計算ができるようにコンパイルしてくれる NumbaPro や数値計算ライブラリを含んでいるようです.

python の読みやすいコードで 3 次元可視化や高速な並列計算などが楽にできると嬉しいので,これらの企画の発展に注目しています.


カテゴリー: data analysis, matplotlib, python パーマリンク

コメントを残す